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    祇園祭に思う

    [2012.7.19] -[インフォメーション]

     京都の暑い夏、コンコンチキチ、コンチキチと、祇園祭クライマックスの山鉾巡行が7月17日におこなわれました。 .  祇園祭は前祭、後祭と約一か月にわたって行われます。 .    日本共産党京都市会議員であった西口克己氏が書いた小説「祇園祭」。応仁の乱で途絶えていた祇園祭を復興させるさまざまな階層からなる京都の民衆の物語です。 .  頻繁に起こる農民による土一揆。それを討伐するために動員される京都の町衆。なぜ一揆がおこるのか、なぜ町衆は苦しめられるのか。一揆をおこす農民も、苦しめられる町衆も、どちらも侍の権力闘争から生み出された矛盾ではないのか。 .  町衆として町衆らしいやり方で、こうした閉塞状況を打ち破るにはどうすれば良いのか? 考え抜いて祇園祭の復興を思い立ちます。 .  30年前に途絶えた祇園祭の復興は、足利幕府という武士階級の支配から脱却し、さまざまな階層の人々が思想や身分を超えて団結する革命と自治の象徴的な事業という位置づけになりました。 .  だから、祇園祭復興のその本質を見抜いた武士という支配階級の側から、新しい課税、食料配給の差し押さえ等々の、さまざまな妨害が入り、祇園祭の復興を中止に追い込もうとします。 .  そしてとうとう、祇園祭りそのものが反幕府的行為と、中止の通達が出されましたが、民衆の方団結と強い意志は山鉾巡行を成功させます。 .  「もともとこの鉾は、京町衆のものなのだ。洛中の数知れぬ人々のためのものなのだ。京都を捨ててかえりみぬ将軍の、一片の命令で左右されるものではないのだ。そんな命令に媚びへつらうような、腐りきった祇園社の神官どもに用はない。まがれ、鉾!八十尺の鉾頭を、堂々と南に向けるがいい!」  主人公の言葉です。 .  1968年京都府の協力と京都市民のカンパを得て、日本映画復興協会(代表は中村錦之助)が映画化しました。主人公は中村(萬屋)錦之助、馬借の対象として三船敏郎も出演しています。 .  祇園祭は権力に敢然とたたかいを挑んだ京都の町衆の団結の自治の心意気で復興されたものです。 .  ついでながら、西口克己氏はほかにも「廓」「Q都物語」「山宣」などの著書があります。