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  • こんにちは。守口市会議員団です。

    新守口No.2478 2020.10.18 「百条委員会」調査報告書が賛成多数で採決 市民の批判に耐えうるのか!

    [2020.11.29] -[インフォメーション新守口議会報告]

    「百条委員会」調査報告書が賛成多数で採決
       市民の批判に耐えうるのか!後世の歴史の検証に耐えうるのか!

     9月30日守口市議会最終日に行われた、「百条委員会」の調査報告書に対する日本共産党の杉本議員の反対討論の後半部分をお知らせします。

    不当要求対応マニュアルに副市長などが違反?

     権限を逸脱した自宅待機命令をしたとされることについては、「市職員や副市長の心情としては、被申立人や西田府議による要求を受け入れなければ事態の収拾がつかないと考えていたものと考えるのが自然である」と、市の判断に過度に介入した被申立人及び西田府議の要求を受け入れたと、とらえられる文章の構成になっていいます。
     あくまで、推測の域を出ないものですが、本当に市職員や副市長がそのように考えていたとすれば、平成31年2月に発表された「不当行為要求対応マニュアル」の中の「早く問題の解決を図ろうとしてその場逃れの安易な妥協はしない」という対応の心得を説いたものに自ら違反したことを認めることになります。
     本当に職員や副市長は要求を受け入れなければ事態の収拾がつかないと考えていたのかどうか、ここは、慎重な言い回しが必要になっていると指摘しなければなりません。
     同じように、「西田府議の言動によれば自宅待機を要求した背景には…(中略)…自ら招いた事態を収さめるために人事課職員の自宅待機を求めることは身勝手極まりない不合理なものといえる」と、被申立人でもない西田府議について、しかも、推測の域を出ないことを述べるには疑問があります。
     また、市が判断すべき職員の出席に関し過度に介入した西田府議及び被申立人とひとくくりにされていますが、助川総務部長は「自宅待機命令につきましては西田府議が職員の特定、あと日時までについてやっておられますんで、自宅待機については西田府議がやっていると考えております。」と、明確に西田府議と被申立人とは区別し、西田府議が自宅待機命令を出したと証言しています。
     
     報告案は「両名が本来市が判断すべき市職員の出席について過度に介入したもの」と述べていますが、この両名はだれとだれを指すのか明示していません。
     もし、この両名が西田府議と維新市議団を指すとすれば、助川総務部長は虚偽の証言をしたことになります。

    ことさら悪印象を与えるための文章構成は排除すべき

     
    次に、再三にわたる謝罪要求を行ったとされることについてです。

     副市長を「謝罪させるために午後10時に呼び出した」と述べていますが、保健所での話し合い時に既に副市長に謝罪を求めており、午後10時に敢えて呼び出したのではなく、副市長が帰宅していたために午後10時になったという経過は正確に描くべきです。
     ことさら悪印象をつけるためにするような文言は排除されなければなりません。

     また、ここでも「市職員や副市長はこれを受けて謝罪しなければ事態の収拾がつかないと考え謝罪した」と、述べていますが、先に述べたように「不当要求対応マニュアル」に反した行為を行ったことになります。
    他の職員に範(はん)たる副市長や幹部職員、ましてやマニュアルを徹底する責任のある総務部長らがそのように考えたというのは非常に違和感を感じます。

    最後に総括についてです。

    議会は、地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担うものとして、同じく住民から直接選挙された長(執行機関)と相互にけん制し合うことにより、地方自治の適正な運営を期することとされています。議会は、憲法第93条第1項の「議事機関」として置かれ、議員はその一員であり、当然、行政の執行についても調査し、誤りを正すことがその責務です。

    記憶違い・思込みが原因、
    確認していれば大きな問題に発展しなかった

     今回の一連の行為は、被申立人及び人事課長並びに危機管理室長が、記憶違いや、思い込みのもとで行われたことにより拡大されたものです。
     早い段階で保健所からどのような要請、もしくは指示があったのかを、市職員が検証しておれば連日にわたる事情聴取も、部長や副市長をも巻き込んだ大きな問題に発展しなかったものです。
     さらに、維新市議が調査委員会が審査している最中にSNSで、委員の質問の論評をしたりして挑発とも取れることを行っていたことは違法ではないがあまりにも大人げないものであることも指摘しておかなければなりません。
     今後、市職員、被申立人ら双方が、事実に基づいて真摯に対応し、意思の疎通を図ることを強く求めるものです。

    以上の観点から、「辞職を勧告することが妥当である」との結論にはくみしません。
    守口市議会で初めての「百条委員会」として、本当にこの報告書で市民の批判に耐えうるのでしょうか。後世の歴史の検証に耐えうるのでしょうか。気分感情を抜きにした、公平で公正な調査報告書といえるのでしょうか。70数年の守口市議会の歴史の中でこの報告書はどのような評価を受けるのでしょうか。
     今、私はそのような畏(おそ)れの中で反対討論を行っています。
     市民から選出された議員に、議員として失格の宣言をするには、あまりにもその理由が薄弱であると思います。被申立人一人一人は一連の行為への関与は強弱があり、本調査報告書は一人一人に対して丁寧で綿密な検証を行っておらず、一括りにしての結論は、あまりにも乱暴で粗雑です。辞職勧告は断じて行うべきではありません。